食文化圏 / 東アジア
中国・北方料理の成立史
東アジアの食文化圏「中国・北方」に属する料理 4 品の成立史。 いつ・どこで成立したかを、3ゲート(食材入手/調理技術/場)・確度2軸・検証ログで根拠まで辿れます。
この食文化圏の指紋 DB由来のデータ集計(装飾でなく事実)
律速になりがちな食材成立を決めた律速食材として現れた回数(料理数)。
食材が届いた経路律速食材の到来経路(channel)の傾向。在来=もとから現地にあった食材。
成立年代の分布成立年代の分布(最古 960 年〜最新 1850 年)。
起源説の確度起源説の固さ(A=構造的必然〜D=要検証)の内訳。C/D は諸説・反証ありの料理。
所属する料理 4
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定番 北京ダック
中国(北京) 1400–1900
時B説C
北京ダックの姿を決めたのは食材ではなく、高温の窯で焼き上げる技だった。明の初め、南京で生まれたアヒルの丸焼きが、永楽帝の北京遷都とともに宮廷へ運ばれ、便宜坊の焖炉と全聚徳の挂炉という二つの窯の系統として育っていった料理である。
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定番 小籠包
上海(中国・南翔) 1850–1900
時B説C
「乾隆帝が無錫で湯包を賞賛し、籠を龍に通わせた」という小籠包の名の由来は、史料に裏づけのない後付けの言い伝えである。スープを内に含むこの薄皮の蒸し饅頭が今の姿に整ったのは、19世紀後半、上海近郊の南翔という町でのことだった。
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包子
中国 960–1279
時C説C
発酵させた小麦生地で肉や野菜の餡を包み、蒸籠で蒸す中国の点心。三国時代に諸葛亮が考え出したという有名な伝説があるが、その話は出来事から千年近く後に書かれた後付けの伝承である。
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刀削麺
中国(山西) 1200–1700
時B説C
中国・山西の麺。「元のモンゴル支配下で刃物を取り上げられ、薄い鉄片で生地を削いだのが始まり」という有名な起源話が広く語られるが、これは史料の裏づけを欠く後世の作り話で、削る技法そのものはそれより前にさかのぼる。