食の「いつ・どこで・誰が」を、
出典で確かめる。
Meshinomy(メシノミー)は、料理がいつ成立したかを 3ゲート(食材入手/調理技術/場)・確度2軸・追記式の検証ログで 記録する、検証可能な「食の成立学」データベース。俗説も、その反証も読み物にする。
1749検証済
76食文化圏
8185出典
10390検証ログ
有名なのに、起源は一つではない
誰もが知る料理ほど、発祥には諸説がある。王妃命名説や三日月伝説のように 反証された「創られた伝統」も。俗説と判定を出典で確かめる。
検証ストーリー
俗説をどう検証し、何が分かったか。出典と検証ログでたどる読み物。
起源説 C
カノムクロック
タイ窪みの並ぶ鍋で二つ一組に焼き上げる、タイの市場と屋台の米粉菓子。鍋はポルトガル人が持ち込んだものだ、記録は1600年ごろまで遡る——広く流布したこの二つの話はどちらも支えを欠き、アユタヤの同時代の文書が伝えるのは、陶器の村が飯鍋と並べて焼いて売っていた在地の道具の姿である。
起源説 C
メロンパン
日本丸く格子の入ったメロンパンには、考案者を名指す話がいくつも伝わる。1910年の帝国ホテル、1930年の東京の実用新案、1930年代の神戸のパン屋——どの話にも同時代の記録が添えられておらず、この名を記録としてさかのぼれる最も古い用例は1940年7月の製菓業界誌である。
起源説 C
呉のメロンパン
日本・広島広島県呉市でメロンパンといえば、ラグビーボールのような紡錘形をした、カスタードクリーム入りの菓子パンを指す。この形のメロンパンを1952年の神戸生まれとする話が流れているが、呉のパン屋はその16年前、1936年から同じ形のパンを焼いていたと伝えられる。
起源説 B
ベイクド・アップルサイダードーナツ
米国ニューイングランドリンゴの搾り汁を生地に練り込み、油で揚げずにオーブンで焼くドーナツ。日付をともなってたどれる最も早い姿は2011年の製菓ブログのレシピで、そこでは焼くことじたいが目新しい作り方として紹介されている。
起源説 C
カレー南蛮
日本・東京カレー南蛮の「南蛮」は、カレーが異国の食べ物だからついた名ではない。蕎麦屋で葱入りの仕立てをそう呼ぶ習わしがカレーの到来より前からあり、元祖を名乗る二軒の蕎麦屋の話のほうは、いずれも年が合っていない。
起源説 C
南蛮漬け
日本揚げた小魚を酢に漬けるこの惣菜は、南蛮貿易でエスカベシュが伝わったものだと紹介されることが多い。だが江戸から大正までの料理書を開いていくと、「南蛮漬」の名は、互いに似ていない漬け方に次々と付けられている。