食材から辿る / 在来
蜂蜜 素材 時期 C検証済
蜂蜜が、いつ・どこで食べ物として成立し、各地へどう伝わったかをまとめています。 原産地での成立を3ゲート(食材入手・調理技術・場)で示し、その後の各地への到来を記録でたどります。
旧大陸在来(ミツバチ属 Apis の巣から採る蜜)。採蜜は農耕以前の先史に遡り、原産地での採取・食用の開始年は不詳=年代に幅(Crittenden 2011 は初期ホモ属段階からの蜂蜜・蜂の子利用を論じる)。確実な物証窓=前7000年ごろ:アナトリア南東部 Çayönü Tepesi の新石器土器から検出されたミツロウ残渣(Roffet-Salque et al. 2015, Nature 527:226-230)が食用の初出年で、以後前7千年紀から近東・ヨーロッパ・北アフリカで連続的に利用される。代表値=前7000年(初出年=遅くともこの年には利用。実際の採蜜開始はさらに古い)。管理下の養蜂は後続段階で前2450年ごろのエジプトに成熟した姿が確認される(Kritsky 2017)
3ゲート
- 食材入手ゲート
- 採取(野生ミツバチの巣から採蜜)。Apis mellifera はアフリカ〜西アジア〜ヨーロッパ在来、Apis cerana はアジア在来=旧大陸全域で在来入手のため到来待ちがない(channel=在来)。糖として精製・栽培を要さず、採れた蜜がそのまま甘味料になる点が砂糖との決定的な差
- 調理技術ゲート
- 巣からの採蜜=登攀して巣に達し、燻煙で蜂を鎮め、巣を割って蜜を絞る/濾す。加熱も加工も要さずそのまま食用=在来の自明な技術で技術ゲートは実質退化。人工巣で群を飼う養蜂(供給の安定化)は後続段階で、前2450年ごろのエジプトに成熟した養蜂が確認される(Kritsky 2017)
- 場ゲート
- 採集民・初期農耕村落の日常食=入手(採取)と同時に成立し、場ゲートは退化(特定の段・接面・担い手に限定されない)。のち古代エジプト・近東では神殿供物・薬・王権の象徴として上層の場も加わるが、成立下限を縛らない
各地への伝来 3
各地で食べ物として定着した時期の記録です。地域によっては、それに先立つ物理的な到来(観賞用など、食用より前の前史)が含まれることがあります。
- 時期不明 アナトリア 在来
- 時期不明 エチオピア 在来
- 時期不明 ドイツ 在来