食文化圏 / 東南アジア

ミャンマー料理の成立史

東南アジアの食文化圏「ミャンマー」に属する料理 12 品の成立史。 いつ・どこで成立したかを、3ゲート(食材入手/調理技術/場)・確度2軸・検証ログで根拠まで辿れます。

この食文化圏の指紋 DB由来のデータ集計(装飾でなく事実)

この圏に特徴的な食材全圏平均より偏って多く現れる律速食材(=この圏に特徴的な素材)。汎用食材は突出しないので外れます。

  • 全圏平均の約 3.69 倍・2 品で律速(=この圏で偏って多く使われる食材)。

成立年代の分布成立年代の分布(最古 1000 年〜最新 1950 年)。

  • 中世 1
  • 近世 5
  • 近代 4
  • 現代 1

食材は在来か外来か律速食材が在来(もとから現地にあった)か、外来(交易・開国・植民地交易などで届いた)かの比率。

在来 3 外来 5

所属する料理 12

  • ラペットゥ ミャンマー 1000–1700 時B説C

    茶を飲むのではなく食べる——ミャンマーのラペットゥは、発酵させた茶葉を具と和えて口にする料理で、その起源はシャン州の山あいの茶づくりにさかのぼる。

  • シャンカウスエ ミャンマー 1700–1900 時C説C

    ミャンマー東部、シャン高原の市場で湯気を立てる手切りの米麺。トマトのほのかな酸味が利いた鶏肉のつゆをまとうこの一杯は、シャン族の常食か、それとも雲南からの隊商が運んだ麺食文化の一翼か——その出自は、いまも一筋には定まらない。

  • モヒンガー ミャンマー(ビルマ) 1700–1900 時C説C

    ミャンマーの国民食モヒンガー。ナマズの出汁を米麺にかけたこの朝食の正確な成立年は、宮廷の記録に残らなかったがゆえに、いまも史料の上で開いたままになっている。

  • ダンバウ ミャンマー 1750–1900 時C説C

    ダンバウは、香辛料と鶏を米に炊き込んだミャンマーのビリヤニ系炊き込み飯である。その味の骨格は、英領期にインド系ムスリムの移民がラングーンへ運び込んだ弱火密閉の炊飯技法とともに、この土地に根をおろした。

  • ナンジートウ ミャンマー 1800–1900 時C説C

    ミャンマー・マンダレーの名物、太い米麺を鶏とヒヨコ豆粉で和えた麺サラダ。王妃のために生まれたという宮廷伝説が語られるが、それは別の地方の一皿にまつわる作り話で、この料理そのものの発祥を伝える古い記録は残っていない。

  • モンティ ミャンマー 1819–1900 時C説C

    ミャンマー西岸ラカイン地方の米麺料理モンティ。ミンドン王の妃の物語が発祥だと語られることがあるが、その宮廷ゆかりの起源話には裏づけとなる同時代の記録がなく、料理そのものはベンガル湾に沿って暮らす人々の日々の食卓から育った一皿である。

  • サンウィンマキン ミャンマー 1850–? 時C説B

    サンウィンマキンは、セモリナ粉をココナッツミルクで練り焼いた、黄金色のビルマの祝い菓子。その正体は、インドのセモリナ菓子がビルマでココナッツミルクをまとって土地の味に変わったものである。

  • チェーオー ミャンマー 1950–1968 時C説C

    銅鍋で供する豚肉・ホルモン・卵入りのビーフン麺スープ、チェーオー。誰がいつ考案したかを記す史料はなく、確かに遡れるのは1968年ヤンゴンの専門店開業まで、という比較的新しいミャンマー料理である。

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