食材から辿る / その他・調査中
ベシャメルソース 素材 時期 B検証済
ベシャメルソースが、いつ・どこで食べ物として成立し、各地へどう伝わったかをまとめています。 原産地での成立を3ゲート(食材入手・調理技術・場)で示し、その後の各地への到来を記録でたどります。
17世紀フランス。小麦粉をバターで加熱した繋ぎ(ルー)を牛乳で伸ばす白いソースは、遅くとも La Varenne『Le cuisinier françois』(1651) に印刷されている(初出年 1651)。『ベシャメル』の名の印刷初出は La Chapelle『The Modern Cook』(1733) の『Turbots à la Bechameille』で、成立窓は1651–1733。19世紀に Carême/Escoffier が母ソースの一つとして体系化した
3ゲート
- 食材入手ゲート
- バター・牛乳・小麦粉はいずれも新石器の農牧パッケージ(近東起源の小麦+牛)が前5500〜5000年までに現フランス域へ定着して以降、恒常入手可(Guilaine 2001)。北西欧はオリーブ油圏でなくバター圏で、乳脂を炒め油に使う土台が前提
- 調理技術ゲート
- 律速。小麦粉をバターで加熱した繋ぎ(ルー)で乳の濃度をつけ、牛乳で伸ばす白いソース。中世〜16世紀の欧州は濃度づけにパン粉・アーモンド・卵黄を使っており、ルーによる liaison は17世紀フランス料理の刷新。印刷物での初出は La Varenne『Le cuisinier françois』(1651)=文献上の最古の記録(初出であって発明年ではない)
- 場ゲート
- 17〜18世紀フランスの宮廷・貴族邸の職業料理人(officiers de bouche)と、そこから中流家庭へ配る印刷料理書(La Varenne 1651/Massialot 1691/La Chapelle 1733)。名は Louis de Béchameil(1630–1703・ルイ14世の宮廷 maître d'hôtel)への献名とされる
各地への伝来 2
各地で食べ物として定着した時期の記録です。地域によっては、それに先立つ物理的な到来(観賞用など、食用より前の前史)が含まれることがあります。
- 1651頃 フランス 技術発明
- 1839〜1876頃 アナトリア 技術発明