ポドモロは、鶏ともやしを、すりつぶした香辛料とココナツミルクで煮る、ジャワのご飯に添える汁気のある煮物である。遅くとも1898年にはジョグジャカルタの料理書にこの名で載っているが、名が何を指すのか、誰がいつ作り始めたのかは分かっていない。
3ゲート
- 食材入手ゲート
- 鶏(または肉)、もやしかキャベツ(またはチェルメの葉)、コリアンダー・ウコン・ケンチュール・ガランガル・ニンニク・赤玉ねぎ・唐辛子・サラムの葉、ココナツミルク(1898年の料理書の品番256・209、1902年の料理書の品番41)。唐辛子は新大陸の作物で、ほかは在来の素材
- 調理技術ゲート
- 香辛料をすりつぶしてココナツミルクで煮、鶏ともやし(またはキャベツ)を入れて、汁が干上がらないように煮る
- 場ゲート
- ジョグジャカルタで出た家庭向けの料理書(1898年・索引ではご飯に添える汁物 Saus bij de rijst)と、蘭領東インドの料理書(1902年・サユールの節)に載る
成立年代と成立ゲート
最後に揃った食材(鶏肉)は在来で、到来による制約がない。下限の縦線は無く、帯は成立年代を示す。
検証メモ: 鶏と、もやしかキャベツを、すりつぶした香辛料とココナツミルクで煮る、ジャワのご飯に添える汁気のある煮物。1898年にジョグジャカルタで出た料理書が、鶏ともやしの『Podomoro taogé』と、鶏か肉に葉物を入れる『Podomoro aijam of daging』の2つを載せ、1902年の蘭領東インドの料理書もほぼ同じ作り方を載せる。1967年のインドネシアの料理書には肉を入れないカンクンの『Sajur Podomoro』が、1986年のオランダの新聞には牛肉とキャベツの蘭印料理として載る。名が何を指すのか、いつ誰が作り始めたのかは分かっていない。
起源説
未確定
★主 遅くとも1898年のジョグジャカルタの料理書に『Podomoro』の名で載っていた(始まりは未特定) B
1898年にジョグジャカルタで出た料理書『Boekoe masak-masakan roepa-roepa』(第5版)は、品番209『Podomoro aijam of daging』(鶏か肉に、キャベツかチェルメの葉)と品番256『Podomoro taog…続きを読む
1898年にジョグジャカルタで出た料理書『Boekoe masak-masakan roepa-roepa』(第5版)は、品番209『Podomoro aijam of daging』(鶏か肉に、キャベツかチェルメの葉)と品番256『Podomoro taogé』(鶏ともやし)の2つを載せる。どちらも、すりつぶした香辛料とココナツミルクで煮る。1902年の蘭領東インドの料理書の品番41『Podomoro』は、鶏と、もやしかキャベツをココナツミルクで煮る作り方で、1898年の品番256とほぼ同じ香辛料を使う。1967年のインドネシアの料理書『Mustikarasa』には肉を入れないカンクンの『Sajur Podomoro』が、1986年のオランダの新聞には牛肉(鶏でもよい)とキャベツの蘭印料理として Podomoro が載り、名は20世紀後半まで使われていた。Podomoro という語が何を指すのか、誰がいつ作り始めたのかを示す史料は見つかっていない。1898年の第5版より前の版は開いていない。
- 支持 J. M. J. Catenius-van der Meijden『Nieuw volledig Oost-Indisch kookboek』G. C. T. van Dorp & Co.(Semarang・Soerabaia)、序文の日付 1902年1月。Project Gutenberg 電子書籍 #64339(HTML 版・原本の頁番号つき) 重み5
- 支持 『Boekoe masak-masakan roepa-roepa』(第5版・Djokjakarta: Firma H. Buning, 1898)— インドネシア語版ウィキソースの翻刻 刷り頁72 重み5
- 支持 『Boekoe masak-masakan roepa-roepa』(第5版・Djokjakarta: Firma H. Buning, 1898)— インドネシア語版ウィキソースの翻刻 刷り頁60 重み5
- 言及 『Mustikarasa: Buku Masakan Indonesia』(Djakarta: Departemen Pertanian, 1967)— インドネシア語版ウィキソースの翻刻 PDF 317枚目 重み5
- 言及 Trouw(オランダの日刊紙)1986年12月4日号『Recept INDISCH Podomoro』— Delpher(オランダ国立図書館)の新聞 OCR 重み2
解説
ポドモロは、ジャワでご飯に添えて食べる煮物である。コリアンダー、ウコン、ケンチュール、ガランガル、ニンニク、赤玉ねぎをすりつぶし、ココナツミルクで煮立てる。そこへ切り分けた鶏ともやしを入れ、刻んだ唐辛子とサラムの葉を加えて、汁が干上がらないように火を通す。仕上がりは汁気を残した煮物になる。
1898年にジョグジャカルタで出た家庭向けの料理書は、この名の料理を2通り載せている。ひとつは鶏ともやしを煮る「Podomoro taogé」、もうひとつは鶏か肉にキャベツかチェルメの葉を合わせる「Podomoro aijam of daging」で、どちらもすりつぶした香辛料とココナツミルクで煮る。巻末の索引はこれを「ご飯に添える汁物」の項に並べている。主になる具は一つに決まっておらず、鶏と、もやしやキャベツ、葉物のどれかを組み合わせる、幅のある料理だったことがうかがえる。
1902年に出た蘭領東インドの料理書も、サユールと呼ばれる汁気のあるおかずの節に「Podomoro」を収めている。こちらは鶏と、もやしかキャベツをココナツミルクで煮る作り方である。
その後も名前は使われ続けたが、中身は少しずつ姿を変えている。1967年にインドネシアで出た料理書『Mustikarasa』の「Sajur Podomoro」は肉を入れず、カンクンを香辛料と煮てからココナツミルクを加える野菜の汁物になっている。1986年にはオランダの日刊紙のレシピ欄に、牛肉(鶏でもよい)とキャベツで作る蘭印料理として登場した。鶏ともやしの煮物として名が見える19世紀末から、ジャワの外の台所にまで渡った20世紀後半まで、ポドモロは具を入れ替えながら同じ名で作られてきた。
検証ストーリー
いまたどれるポドモロのいちばん古い姿は、1898年にジョグジャカルタのブニング商会から出た料理書『Boekoe masak-masakan roepa-roepa』の第5版にある。60頁の品番209と72頁の品番256に、ポドモロの名を持つ2つの品が並ぶ。72頁の作り方は、香辛料の名と分量を一つずつ挙げ、「すりつぶし、ココナツミルクで煮る」と書く。この本は第5版で、それより前の版にこの名があったかどうかは、まだ分かっていない。
4年後、スマランとスラバヤで出たカテニウス=ファン・デル・メイデンの『Nieuw volledig Oost-Indisch kookboek』(序文の日付は1902年1月)が、品番41に「Podomoro」を載せた。「香辛料は細かくすりつぶし、鶏、唐辛子、サラムの葉、もやしかキャベツを加えてココナツミルクで煮る」という一文は、1898年の鶏ともやしの品とほぼ重なる。わずか4年のあいだに出た2冊の料理書が、ほぼ同じ作り方をポドモロの名で書きとめていたことになる。
名はその後も消えなかった。1967年のインドネシアの料理書にはカンクンだけの「Sajur Podomoro」が、1986年12月4日のオランダの日刊紙 Trouw には牛肉とキャベツの「Indisch Podomoro」が載る。ただ、どちらも料理がどこから来たかについては何も語らない。オランダ語の新聞には、podomoro の語が1913年にモジョクルトにあった店の名や、1938年ごろのランプンの入植地の名としても現れる。ただ、それらと料理の名を結ぶ手がかりは見つかっていない。
Podomoro という語が何を意味するのか、土地の名なのか人の名なのか、あるいはジャワ語の言い回しなのかは、いまも分からない。誰がいつ作り始めたのかを語る史料も見つかっていない。確かなのは、遅くとも1898年には、すりつぶした香辛料とココナツミルクで鶏ともやしを煮るこの料理が、ポドモロの名でジョグジャカルタの料理書に書きとめられていたということである。
検証ログ 追記専用の監査証跡
| 日付 | 結果 | 確度 | 主張 / 出典 | 更新者 |
|---|---|---|---|---|
| 2026-10-21 | 支持 | —→— |
「ポドモロ」が1902年の史料に現れる
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研磨係 |
| 2026-10-21 | None | —→— |
「ポドモロ」を料理として扱うことにした(読者に見せるページを切り替え) |
研磨係 |
| 2026-10-21 | 支持 | —→B |
1898年にジョグジャカルタで出た料理書(第5版)の品番256に『Podomoro taogé』が載る。鶏ともやしを、すりつぶした香辛料とココナツミルクで煮る作り方で、1902年の料理書の品番41『Podomoro』とほぼ同じ香辛料と分量を使う。名が料理書に出るのは遅くとも1898年
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研磨係 |
| 2026-10-21 | 支持 | —→B |
同じ1898年の料理書の品番209には『Podomoro aijam of daging』があり、鶏か肉に、キャベツかチェルメの葉を入れて、すりつぶした香辛料とココナツミルクで煮る。1898年の時点で、同じ名で鶏ともやしの形と、鶏か肉と葉物の形の2つが書かれていた
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研磨係 |
| 2026-10-21 | 不明 | —→B |
1967年のインドネシアの料理書『Mustikarasa』に『Sajur Podomoro』が載る。肉を入れず、カンクンを香辛料と煮てからココナツミルクを入れる野菜の汁物で、1898年・1902年の鶏の形とは素材が違う。名が1967年にも料理名として使われていたことは示すが、始まりについては何も言わない
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研磨係 |
| 2026-10-21 | 不明 | —→B |
1986年12月4日のオランダの日刊紙 Trouw のレシピ欄が『INDISCH Podomoro』を載せる。牛肉(鶏でもよい)とキャベツを、すりつぶした香辛料とココナツミルクで煮る作り方。名が蘭印料理の名として1986年のオランダでも使われていたことを示すが、始まりについては何も言わない
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研磨係 |
構成素材
この料理を構成する素材の成立史へ。「成立史は準備中」の素材はまだページがありません。