食文化圏 / 北米
米国南西部・テクスメクス料理の成立史
北米の食文化圏「米国南西部・テクスメクス」に属する料理 7 品の成立史。 いつ・どこで成立したかを、3ゲート(食材入手/調理技術/場)・確度2軸・検証ログで根拠まで辿れます。
この食文化圏の指紋 DB由来のデータ集計(装飾でなく事実)
この圏に特徴的な食材全圏平均より偏って多く現れる律速食材(=この圏に特徴的な素材)。汎用食材は突出しないので外れます。
成立年代の分布成立年代の分布(最古 1700 年〜最新 1930 年)。
食材は在来か外来か律速食材が在来(もとから現地にあった)か、外来(交易・開国・植民地交易などで届いた)かの比率。
在来 0 外来 3
所属する料理 7
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定番 チリコンカン
米国・テキサス(サンアントニオ) 1850–1890
時B説C
煮込んだ唐辛子と牛肉のスタミナ料理チリコンカン。だが「メキシコ料理」と呼ぶと話がこじれる――現行の姿は19世紀後半のテキサスで生まれたテクス・メクスで、メキシコ本国の郷土料理ではない。
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定番 チミチャンガ
米国・アリゾナ(ツーソン) 1920–1955
時B説C
メキシコ料理のようでメキシコにはない揚げブリトー。チミチャンガの命名は『コックが罵り言葉を言い換えて生まれた』という愛される逸話で語られるが、その言葉は逸話より前から辞書に載っていた。
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定番 ファヒータ
米国・テキサス(リオグランデ流域) 1930–1973
時B説B
牛のスカートステーキを直火で焼き、トルティーヤに包んで食べるテキサスの料理。鉄板でジュージュー鳴る派手な名物に見えて、その出発点はテキサスの牧場で牛追いたちに分けられた『取り分の屑肉』だった。
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ソパイピヤ
米国・ニューメキシコ 1700–1900
時B説C
ふくらんだ枕型の揚げパン、ソパイピヤ。アルバカーキで数百年前に生まれたという触れ込みは観光と飲食業がつくった物語で、この菓子パンの本当の名は海の向こう、アル=アンダルスの油で揚げるパンにまでさかのぼる。
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コロラド・グリーンチリ
米国(コロラド州) 1900–1950
時C説B
ローストした青トウガラシを豚肉と煮込むコロラドのグリーンチリには、発祥の店の名も、最初に作った人物の名も伝わっていない。アーカンソー川ぞいの畑で唐辛子が土地の品種に育っていくあいだに、農家の台所の鍋のなかで少しずつ形をとった一皿である。
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ブルーコーン・クリスマス・エンチラーダ
米国・ニューメキシコ 1900–1990
時C説B
青いトウモロコシのトルティーヤを巻かずに積み重ね、赤いチレのソースと緑のチレのソースを半分ずつかけた皿——その色合いを、ニューメキシコの人びとは「クリスマス」と呼んだ。聖夜のために作られる料理という意味ではない。
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ブレックファストタコ
米国・テキサス(サンアントニオ) 1900–1975
時B説B
炒り卵をトルティーヤに包んだテキサスの朝の定番。「オースティンが生んだ」という喧伝は論争まで巻き起こしたが、食物史家はそれを誤りと退ける。