食文化圏 / 東欧

ジョージア・コーカサス料理の成立史

東欧の食文化圏「ジョージア・コーカサス」に属する料理 5 品の成立史。 いつ・どこで成立したかを、3ゲート(食材入手/調理技術/場)・確度2軸・検証ログで根拠まで辿れます。

この食文化圏の指紋 DB由来のデータ集計(装飾でなく事実)

律速になりがちな食材成立を決めた律速食材として現れた回数(料理数)。

  • インゲン豆1
  • 小麦1
  • 牛肉1
  • 羊肉1
  • 鶏肉1

食材が届いた経路律速食材の到来経路(channel)の傾向。在来=もとから現地にあった食材。

  • 在来2
  • 新大陸交換1

成立年代の分布成立年代の分布(最古 1100 年〜最新 1900 年)。

  • 中世2
  • 近世2
  • 現代1

起源説の確度起源説の固さ(A=構造的必然〜D=要検証)の内訳。C/D は諸説・反証ありの料理。

  • C C=諸説・通説3
  • B B=学術定説2

所属する料理 5

  • 定番 シュクメルリ ジョージア 1900–1950 時C説C

    鶏をニンニク入りの牛乳とバターのソースで煮込むシュクメルリは、ジョージアの小さな村の名を負っている。その名のとおり、村が料理を生んだ。

  • ハチャプリ ジョージア 1100–1800 時C説C

    ジョージアのチーズパン、ハチャプリ。小麦もチーズも土地に古くからある材料で作れるため、その起源は中世まで深くさかのぼる。一方、舟形のアジャルリを「黒海の船乗りが海と船と太陽をかたどった」とする発祥譚のほうは、語り継がれてきただけで、同時代の史料にはその裏づけがない。

  • ヒンカリ ジョージア(山岳部・ヘヴスレティ/ムティウレティ) 1300–1700 時C説C

    ねじり上げた頂部が太陽の紋にも見える、ジョージア山岳のダンプリング。その始まりには「土地に根づいた山の食」という見方と「シルクロードを渡ってきた」という見方があり、どちらも確かな年代を記す史料を持たない。

  • ロビオ ジョージア(コーカサス) 1650–1850 時B説B

    ロビオはジョージアの赤インゲン豆をクルミと香草で和える豆料理。だが「赤インゲン豆が新大陸由来だから料理ごと新参だ」という見立ては、史料が伝える古い豆料理の系譜を見落としている。

  • ハルチョ ジョージア(コーカサス) 1700–1900 時B説B

    ジョージア(コーカサス)のハルチョは、西ジョージア・メグレリアに発する土着の牛肉スープである。伝統の酸味はスモモのソース、トケマリでつける。今日広く見られるトマト入りは新大陸食材が普及した近代の改変であって、本来の構成要素ではない。

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