一覧 / 東南アジア / マレー半島・シンガポール料理
これはロジャの前史です。今の形が成り立つのに最後に揃った食材「落花生(新大陸)」を欠く時代の祖型で、今の形とは別の時計で測ります。
3つの成立条件
- 食材の条件
- 律速食材なし。唐辛子・落花生(ともにアメリカ大陸原産)を含まないため、外来食材の到来年に縛られない(在来)。当時の材料を書く資料は見つかっておらず、在来の熱帯果物・野菜を、発酵エビペースト(テラシ/ブラチャン)、唐辛子が入る前の在来の辛味だったジャワナガコショウ(cabya・Piper retrofractum)、タマリンド・椰子糖で和えたものと推測される
- 調理技術の条件
- 刻む・すり潰して和えるのみ。特別な調理技術・器具の制約なし(在来)
- 場の条件
- RRI の記事は、ジャワの人々が rujak を出産前の儀礼(記事の表記で naloni Mitoni)に用いてきたと書くが、901年当時の rurujak が儀礼に用いられていたかは分からない。食べる人や場を限る史料は見つかっておらず、特別な場の制約は知られていない(大衆・公開)
成立年代と成立条件
主役食材(熱帯果物)は在来で、到来による制約がない。下限の縦線は無く、帯は成立年代を示す。
起源説
定説
★主 ジャワの古い形 rurujak(唐辛子・落花生以前の刻んだ果物の和え物) B
ロジャ/ルジャ(rojak/rujak)の祖型を古ジャワ語の rurujak とする説。Zoetmulder の古ジャワ語辞典は rujak の項に、aṅrujak・rinujak を『細かく刻む』、rurujak を『刻んだ未熟な果物を混ぜたもの』として載せ…続きを読む
ロジャ/ルジャ(rojak/rujak)の祖型を古ジャワ語の rurujak とする説。Zoetmulder の古ジャワ語辞典は rujak の項に、aṅrujak・rinujak を『細かく刻む』、rurujak を『刻んだ未熟な果物を混ぜたもの』として載せる(rurujak の用例は中期ジャワ語の物語詩『マラット』で、タジ碑文は挙げていない)。インドネシア国営放送 RRI の記事は、rurujak がマタラム期のタジ碑文(901年)に出ると書き、ジャワの人々が rujak を出産前の儀礼(記事の表記で naloni Mitoni)に用いてきたとも書く。ただし碑文の本文ではまだ確かめられておらず、901年当時の rurujak が儀礼に用いられていたかは分からない。唐辛子が入る前のジャワで在来の辛味だったのはジャワナガコショウ(cabya・Piper retrofractum)で、古い形の rurujak は在来の熱帯果物・野菜を、こうした在来の香辛料やタマリンド、椰子糖、テラシ/ブラチャン等の発酵エビペーストで和えたものと推測されるが、当時の材料を書く資料は見つかっていない。アメリカ大陸原産の唐辛子(インドネシアへ入ったのは16世紀)・落花生(ジャワ・マレー諸島へ入った年は未確定)はまだ無く、これらが加わって現行の甘辛ドレッシング形のロジャ(派生ロジャ)へ発展した。ジャンルとしての古さの下限は901年以前に遡りうる(下限は未確定)。
- 支持 Petrus J. Zoetmulder with S. O. Robson, Old Javanese-English Dictionary (Martinus Nijhoff, 1982)(SEAlang Library のオンライン版)学術二次文献
- 支持 Apa yang Dimakan Orang Jawa 1.100 Tahun Lalu — Museum Sonobudoyo Yogyakarta(ヨグヤカルタ州立博物館): Mataram期碑文Taji901/Panggumulan902/Mantyasih I 907/Rukam907/Watukura902/Linggasuntan929 CEに水牛(hadangan)等の食が記録専門事典・公的機関
- 支持 Meet 'cabya', chili pepper's weird great uncle — The Jakarta Post(News Desk、2019年6月14日公開、ウェブ版)一般書・報道
- 支持 Rizka Medio Octoria「Asal Mula Rujak Buah, Saladnya Indonesia」RRI.co.id(インドネシア国営放送 RRI、KBRN Bengkulu、2024年6月17日、ウェブ版)一般書・報道
検証ログ 11 件・押すと開く
| 日付 | 結果 | 確からしさの変化 | 主張 / 出典 |
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| 2026-07-25 | 支持 | —→B |
🚫 この記述は後の検証で訂正された(→ 該当行へ) ロジャの古層 rurujak はジャワ起源の刻んだ果物の和え物。古ジャワ語 rurujak がタジ碑文(901年・中部ジャワ・マタラム期)に文献初出、Zoetmulder辞典が anrujak/rinujak『細かく刻む』に語源を求める。当時はナロニ・ミトニの儀礼食で、在来の熱帯果物・野菜を在来香辛料(cabya=Piper retrofractum・タマリンド・椰子糖)と発酵エビペーストで和え、唐辛子・落花生は未使用(16世紀まで未到来)=現行の甘辛ロジャ形以前の在来古層
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| 2026-07-25 | 支持 | B→B |
🚫 この記述は後の検証で訂正された(→ 該当行へ) 在来香辛料の確認: 唐辛子(Capsicum・新大陸原産)到来16世紀以前、rurujakの辛味は在来の長胡椒 cabya(Piper retrofractum)で、テラシ/ブラチャン(在来発酵エビペースト)・タマリンド・椰子糖で調味した。落花生も新大陸原産で16-17世紀到来のため古層は未使用
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| 2026-10-19 | 支持 | B→B |
唐辛子より前のジャワで在来の辛味だったのはジャワナガコショウ(cabya・Piper retrofractum)で、cabya の語は10世紀からジャワの碑文・文献に出る。唐辛子はアメリカ大陸原産で、16世紀にインドネシアへ入った。古層 rurujak の辛味を唐辛子でなく在来の香辛料に置く説明と矛盾しない。
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| 2026-10-19 | 支持 | B→B |
Zoetmulder の古ジャワ語辞典は rujak の項に、動詞の形 aṅrujak・rinujak を「細かく刻む」の意で、rurujak を「刻んだ未熟な果物を混ぜたもの」の意で載せる。rurujak の語義には現代ジャワ語(ModJ)の注記があり、用例に挙がるのは中期ジャワ語の物語詩『マラット』(略号 Mal)の1か所で、タジ碑文は挙がっていない。辞典は唐辛子・落花生がいつジャワへ入ったかには触れていない。古ジャワ語に「細かく刻む」という語があり、刻んだ果物の和え物を rurujak と呼ぶという点で、古層の名と作り方の説明を支える。
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| 2026-10-19 | 支持 | B→B |
インドネシア国営放送 RRI の記事は、記録に残るもっとも古い呼び名として古ジャワ語の Rurujak を挙げ、901年の古ジャワ語のタジ碑文に出ると書く。ジャワの人々が rujak を出産前の儀礼(記事の表記で naloni Mitoni)に入れてきたことも書く。記事は唐辛子・落花生がいつジャワへ入ったかには触れておらず、いまの rujak のたれの材料として kacang(落花生)と cabai(唐辛子)を挙げている。
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| 2026-10-22 | 支持 | B→B |
起源説3355の説明文から「妊娠3・7ヶ月の祝い」を外した。RRI の記事が書くのは、ジャワの人々が rujak を出産前の儀礼(記事の表記で naloni Mitoni)に入れてきたことまでで、妊娠何か月の祝いかは書いていない。また記事は儀礼の話を901年のタジ碑文と結び付けていないので、「当時の rurujak は儀礼食」という断定もやめ、901年当時に儀礼に用いられていたかは分からない、とした。タジ碑文(901年)に rurujak が出るという点は、この記事だけが書き碑文の本文では未確認であることを明記した。確度は動かしていない。
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| 2026-10-22 | 支持 | B→B |
起源説3355の説明文の「Zoetmulder の古ジャワ語辞典が anrujak/rinujak『細かく刻む』に語源を求める」を、辞典が書く範囲に直した。辞典は aṅrujak・rinujak を「細かく刻む」、rurujak を「刻んだ未熟な果物を混ぜたもの」として載せるだけで、語源をどこに求めるかは論じておらず、rurujak の用例にタジ碑文を挙げていない。確度は動かしていない。
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| 2026-10-22 | 不明 | B→B |
起源説3355の説明文で、古層 rurujak の材料(在来の熱帯果物・野菜をジャワナガコショウ cabya・タマリンド・椰子糖・発酵エビペーストで和えた)を断定していたのを、推測と分かる書き方に直した。The Jakarta Post の記事が書くのは、唐辛子より前のジャワの在来の辛味が cabya で、その語が10世紀からジャワの碑文・文献に出ること、唐辛子が16世紀にインドネシアへ入ったことまでで、rurujak の材料には触れていない。古ジャワ語辞典・RRI の記事も901年当時の材料を書いていない。唐辛子の到来は記事どおり「インドネシアへ入ったのは16世紀」と書いた。確度は動かしていない。
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| 2026-10-22 | 不明 | B→C |
成立時期を「遅くとも901年(タジ碑文が文献初出)」とする根拠は、インドネシア国営放送 RRI の記事1点だけで、碑文の本文ではまだ確かめていない。古ジャワ語辞典は rurujak の用例にタジ碑文を挙げず(用例は中期ジャワ語の物語詩『マラット』)、ソノブドヨ博物館の記事もタジ碑文に触れるが rurujak の語は出さない。報道1点が書くだけの年では、成立時期の固さを強い側に置けないので一段下げた。901年という年は記事が書く年として残し、時期の説明は記事に帰属させ碑文で未確認と明記した。初出の記録の典拠も、辞典から RRI の記事へ付け替えた。
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| 2026-10-22 | 不明 | C→C |
食材入手ゲートの説明文で、古層 rurujak の材料(在来の熱帯果物・野菜、発酵エビペースト、ジャワナガコショウ cabya、タマリンド・椰子糖)を断定で並べていたのを、推測と分かる書き方に直した。The Jakarta Post の記事が書くのは、唐辛子より前のジャワの在来の辛味が cabya だったことと、唐辛子が16世紀にインドネシアへ入ったことまでで、rurujak の材料には触れていない。古ジャワ語辞典・RRI の記事も当時の材料を書かない。起源説3355の説明文の是正(検証ログ13919)と同じ書き方に揃えた。
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| 2026-10-22 | 不明 | C→C |
場ゲートの説明文の「ナロニ・ミトニ(妊娠3・7ヶ月の祝い)等の selamatan で供された」を直した。RRI の記事が書くのは、ジャワの人々が rujak を出産前の儀礼(記事の表記で naloni Mitoni)に用いてきたことまでで、妊娠何か月の祝いかは書かず、儀礼の話を901年の碑文とも結び付けていない。記事に帰属させ、901年当時の rurujak が儀礼に用いられていたかは分からない、とした。起源説3355の説明文の是正(検証ログ13917)と同じ書き方に揃えた。
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構成素材
この料理を構成する素材の成立史へ。
- 素材熱帯果物成立史は準備中
- 素材野菜成立史は準備中
- 素材エビ発酵ペースト成立史は準備中