食材から辿る / 在来
砂糖漬け柑橘皮 素材 時期 C検証済
砂糖漬け柑橘皮が、いつ・どこで食べ物として成立し、各地へどう伝わったかをまとめています。 原産地での成立を3ゲート(食材入手・調理技術・場)で示し、その後の各地への到来を記録でたどります。
イスラーム圏(バグダード〜マムルーク朝カイロ)で砂糖が普及した後に成立した砂糖漬け果実(murabbā)の一類型。物理的下限=エジプトへの砂糖到来8世紀(幅700–900)、糖蜜果実保存の技術は10世紀の料理書に確認。文献初出=14世紀エジプトの料理書 Kanz al-fawāʾid の砂糖漬けシトロン皮レシピ。成立年950は3ゲート充足の最遅年としての代表値で、確認できる窓は10〜14世紀と広い(hedge)
3ゲート
- 食材入手ゲート
- 柑橘(特にシトロン Citrus medica の厚い白皮)+砂糖。柑橘は古代から東地中海・エジプトで栽培=在来、砂糖はイスラーム期の交易路でエジプトへ8世紀に到来(幅700–900/食材ゲート台帳)
- 調理技術ゲート
- 精製糖の糖蜜で果皮を煮て保存する砂糖漬け(murabbā)の技術。10世紀バグダードの料理書 Kitāb al-Ṭabīkh に糖蜜果実保存の章が在り、14世紀エジプトの Kanz al-fawāʾid に砂糖漬けシトロン皮の現存最古のレシピが載る
- 場ゲート
- アッバース朝〜マムルーク朝の都市・宮廷の砂糖菓子(当初は高価な奢侈品・薬種)。中世後期に地中海交易(シチリア・カラブリア・ヴェネツィア)で succade としてヨーロッパへ、贈答品・製菓素材となる
各地への伝来 2
各地で食べ物として定着した時期の記録です。地域によっては、それに先立つ物理的な到来(観賞用など、食用より前の前史)が含まれることがあります。
- 900〜1400頃 エジプト 技術発明加工
- 1500〜1600頃 スイス 交易路
砂糖漬け柑橘皮の到来が成立を縛った料理 1
砂糖漬け柑橘皮が届く前には成り立たなかった料理です。到来年が、その料理の物理的な下限になります。
- バーゼル・レッカリー スイス1550年ごろ
砂糖漬け柑橘皮を使う料理 1
- モラサ・ポロ イラン1500年ごろ