一覧 / 東アジア / 日本料理

ひつまぶし 時期 C起源説 C検証済

確度は2軸: 時期=成立時期の固さ/起源説=発祥譚(説)の固さ(A〜Dの4段階・別々に持つ)。確度とは?→

日本・名古屋 ・ 名古屋の鰻料理。熱田のあつた蓬莱軒は明治に自店で始まったと伝え、錦のいば昇は大正時代に名古屋で始まったとする。どちらも店の伝える話で、あつた蓬莱軒のサイトも、両店の話を伝える2018年の週刊ポストの記事も、年を示す同時代の記録を挙げていない。あつた蓬莱軒のサイトは「ひつまぶし」を同店の登録商標と表示している ・ 主役食材 うなぎ ・ この地域の料理を見る

記章(DB由来の作図・装飾/監修・認証ではない)|起源説確度C・検証済C記章(DB由来の作図・装飾)

名古屋の鰻料理「ひつまぶし」の名を、熱田の鰻屋あつた蓬莱軒は店のサイトで自店の登録商標と表示している。この店は明治に出前のおひつから生まれたと伝えるが、名古屋の錦にある店、いば昇は、ひつまぶしは大正時代に名古屋で始まったとし、自店を発祥店のひとつとしている。

検証ハイライト 俗説 → 判定 → 根拠

主な説
説の説明では、熱田の宮宿で明治6年に創業したあつた蓬莱軒で、2代目店主と女中頭が出前の鰻丼を割れにくい木のおひつにまとめて届けたところ鰻ばかり先…
判定
諸説あり(対立説を併記)
主な根拠
支持あつた蓬莱軒 公式サイト「歴史と歩み」(2026-10-31 閲覧)重み2 不明マネーポストWEB「名古屋のひつまぶし「発祥店のひとつ」って一体なんだ?」(週刊ポスト・2018年6月25日)重み2

検証ログをすべて見る ↓

有名なのに諸説ある起源・創られた伝統の一覧へ →

3ゲート

食材入手ゲート
鰻と米は在来で、年代を縛らない
調理技術ゲート
鰻を開いて焼く蒲焼きの技術
場ゲート
名古屋の鰻店の名物

検証メモ: 刻んだ鰻の蒲焼をおひつのご飯にのせ、一膳目はそのまま、二膳目は薬味を加え、三膳目はだしをかけてお茶漬けにして食べる。名前のひつはおひつのこと。熱田のあつた蓬莱軒は明治に自店で始まったと伝え、錦のいば昇は大正時代に名古屋で始まったとする。あつた蓬莱軒のサイトは「ひつまぶし」を同店の登録商標と表示している

起源説

未確定

★主 あつた蓬莱軒の出前のおひつから生まれた(明治) C

説の説明では、熱田の宮宿で明治6年に創業したあつた蓬莱軒で、2代目店主と女中頭が出前の鰻丼を割れにくい木のおひつにまとめて届けたところ鰻ばかり先に食べられたため、鰻を刻んでご飯と混ぜて出したのが始まりで、おひつで「まぶす」ことが名の由来とされる。根拠は店自身の伝える話で、店のサイトは明治時代に確立したとするだけで、どの年かを示す同時代の記録を挙げていない

大正時代に名古屋で始まり、発祥店は複数ある C

説の説明では、ひつまぶしは大正時代に名古屋で始まり、錦のいば昇もその発祥店のひとつとされる。いば昇の担当者は、メニューとして有名になったのは50年ほど前からと話している(2018年の雑誌記事)

解説

ひつまぶしは、細かく刻んだ鰻の蒲焼をおひつのご飯にのせた名古屋の鰻料理である。名の「ひつ」はおひつのことを指す。おひつのご飯を、一膳目はそのまま、二膳目は薬味を加えて、三膳目はだしをかけてお茶漬けにして食べる。土台にあるのは、鰻を開いて焼く蒲焼の技である。

名古屋の鰻屋の名物で、熱田のあつた蓬莱軒は自店のこの料理を「細かく刻んだ鰻の蒲焼を ご飯にまぶした料理」と説明している。同店はいまも、栃の木をくり抜いたおひつに、炊きたてのご飯と細かく刻んだ鰻を敷き詰め、一人前ずつ出している。店のサイトには「「ひつまぶし」は「あつた蓬莱軒」の登録商標です」という一文がある。

検証ストーリー

あつた蓬莱軒が伝える始まりは、出前である。店は、熱田の宮宿で明治6年に創業したと伝えている。その店で2代目店主の甚三郎が、女中頭のお梅と相談して割れにくい木の器を考え、数人前の鰻丼を一つの大きなおひつにまとめて届けるようにした。ところが鰻ばかりが先に食べられてしまうので、鰻を刻んでご飯と混ぜて出すことにした。おひつで「まぶす」から「ひつまぶし」になった、というのが店の話である。

この話は明治のこととして語られているが、明治の何年の出来事かは示していない。明治6年という創業の年も、店が伝える年である。

これとは別の始まりを語る店もある。2018年の週刊ポストの記事は、ひつまぶしの元祖をめぐって説が分かれていると書き、名古屋の錦にある店、いば昇の話を伝えている。いば昇は、ひつまぶしは大正時代に名古屋で始まったとし、自店をその発祥店のひとつとしている。同じ記事で、いば昇の担当者は、メニューとして有名になったのは50年ほど前からだと話している。

明治とするあつた蓬莱軒の話も、大正とするいば昇の話も、それぞれの店が伝えるものである。二つの話は並んだままで、どちらの店でいつ始まったかは決着がついていない。

検証ログ 追記専用の監査証跡

日付結果確度主張 / 出典更新者
2026-10-31 支持 C→C
いま食べられていることの確認: 名古屋のあつた蓬莱軒が、いまもひつまぶしをおひつで一人前ずつ出している
研磨係
2026-10-31 支持 C→C
登録商標: 店のサイトは「ひつまぶし」を同店の登録商標と表示している。商標の登録年は、週刊ポストの記事が1985年と書く(特許庁の記録は開いていない)
研磨係
2026-10-31 不明 C→C
店が伝える起源の話(明治、出前のおひつ)は店自身の説明で、明治のどの年かを示す同時代の記録は挙げられていない
研磨係
2026-10-31 不明 C→C
週刊ポストの記事は、元祖をめぐって説が分かれていると書き、いば昇が大正時代に名古屋で始まり自店も発祥店のひとつとしていることを伝える
研磨係
2026-10-31 支持 C→C
部品の見直し: 主役の素材は「うなぎ」で正しい。店の説明が蒲焼を刻んでご飯にまぶすと書くので、部品に鰻の蒲焼を足した
研磨係
2026-10-31 不明 C→C
週刊ポストの記事は、いば昇が大正時代に名古屋で始まったとする話を店のサイトの説明として伝えるだけで、年を示す同時代の記録(文書・新聞・品書き)を挙げていない。あつた蓬莱軒の話についても、店のサイトの説明として伝えるだけで同時代の記録は挙げていない
研磨係

このページの誤り・修正を報告

構成素材

この料理を構成する素材の成立史へ。「成立史は準備中」の素材はまだページがありません。

  • 素材うなぎ成立史は準備中
  • 素材米

関連する料理

近い料理 食材・年代・地域の重なり