食材から辿る / 旧大陸
精製糖 素材 時期 C検証済
精製糖が、いつ・どこで食べ物として成立し、各地へどう伝わったかをまとめています。 原産地での成立を3ゲート(食材入手・調理技術・場)で示し、その後の各地への到来を記録でたどります。
イスラーム期のエジプト・近東で成立した精製糖(清澄+反復再結晶で糖蜜を除いた白色度の高い砂糖)。原料の結晶糖=砂糖の製法はインド5世紀(#616)で、精製はその後続工程。確認窓は9〜10世紀=文献初出は9世紀アラビア語 al-Zubayr ibn Bakkār の円錐糖(sugar loaf)言及、10世紀にエジプトが精製糖の一大生産・輸出地。代表値900。1810年代の骨炭脱色・真空釜による工業精糖は同技術の後続段階で別事象
3ゲート
- 食材入手ゲート
- 原料=サトウキビ由来の粗糖/結晶糖(砂糖=インド5世紀に製法成立、イスラーム期に交易路でエジプトへ8世紀に到来/食材ゲート台帳: 砂糖@エジプト=750年・幅700–900)。エジプトでは在地のサトウキビ栽培と製糖所で粗糖を潤沢に入手できた
- 調理技術ゲート
- 精製技術。石灰・灰等の清澄剤を加えた反復煮沸と濾過で不純物を除き、逆円錐型(sugar loaf mould)に注いで底孔から糖蜜を排出、白土液や溶解糖の反復塗布で白色度を上げる。イスラーム期エジプト・近東で高度化(Ouerfelli2008・Watson1983)。近代の骨炭脱色・真空釜(1810年代)による工業精糖は同技術の後続段階
- 場ゲート
- 都市の商業製糖所(イスラーム期エジプト・レバント・キプロスの製糖遺構=考古で確認)で専門職人が生産。当初は高価な奢侈品・薬種として宮廷・富裕層へ、地中海交易で欧州へ北上(精糖所の欧州展開=イタリア1470/イングランド1544/オランダ1566ほか)。大衆化は近代の工業精糖以降
各地への伝来 2
各地で食べ物として定着した時期の記録です。地域によっては、それに先立つ物理的な到来(観賞用など、食用より前の前史)が含まれることがあります。
- 800〜1000頃 エジプト 技術発明加工
- 1750〜1800頃 アナトリア 交易路
精製糖の到来が成立を縛った料理 1
精製糖が届く前には成り立たなかった料理です。到来年が、その料理の物理的な下限になります。
- ロクム Turkey1777年ごろ