食材から辿る / その他・調査中
板海苔 素材 時期 C検証済
板海苔が、いつ・どこで食べ物として成立し、各地へどう伝わったかをまとめています。 原産地での成立を3ゲート(食材入手・調理技術・場)で示し、その後の各地への到来を記録でたどります。
江戸時代中期・安永年間(1772〜80)ごろ、江戸(浅草・品川・大森)で成立。享保2年(1717)頃とする享保期説もあるが根拠は業界・一般解説に留まる
3ゲート
- 食材入手ゲート
- 原料のアマノリ(海苔)は日本沿岸の在来海藻=到来ゲートなし。文献上の最古の記録は701年で、遅くともこの年には利用されていた(大宝律令の調に挙がる海産物にノリを含む)。江戸期は品川・大森のひび建て養殖(貞享・元禄期の自然着生発見〜享保期に普及)で生海苔が大量・安定供給された=抄製の前提。板海苔そのものの入手成立は抄製技法の確立=安永年間(1772〜80)
- 調理技術ゲート
- 生海苔を刻んで水に混ぜ、簀と四角い漉き桁で薄く抄いて天日乾燥する抄製技法(和紙=浅草紙の抄造技法の転用と伝えられる)。この加工技術が板海苔の律速。乾燥板状化により保存・流通・四季販売が可能になり、のちの海苔巻き普及の前提となる
- 場ゲート
- 江戸の海苔商・魚河岸と都市消費市場(浅草・品川・大森)。養殖海苔の集散地と紙漉き職人の技術が同一都市に併存したことが転用を可能にした
各地への伝来 1
各地で食べ物として定着した時期の記録です。地域によっては、それに先立つ物理的な到来(観賞用など、食用より前の前史)が含まれることがあります。
- 1772〜1780頃 江戸 技術発明加工