食材から辿る / 在来
リンゴンベリー 素材 時期 C検証済
リンゴンベリーが、いつ・どこで食べ物として成立し、各地へどう伝わったかをまとめています。 原産地での成立を3ゲート(食材入手・調理技術・場)で示し、その後の各地への到来を記録でたどります。
先史(中石器〜新石器時代)。北欧・周北極域に自生する在来の野生ベリーで、氷期後の植生回復(およそ前9000〜前8000年ごろ)以降フェノスカンジアに定着し、狩猟採集社会が採取・食用してきた。食用開始の精確な年は特定不能(幅が大きい)。考古植物学的な裏づけ=石器時代フィンランド(およそ前8900〜前1500 cal BC)の遺跡群から Vaccinium vitis-idaea の炭化した果柄・葉が出土し、野生植物採集の一部として利用が確認される(Vanhanen & Pesonen 2016, Quaternary International 404: 43-55)。学名 Vaccinium vitis-idaea の記載は Linnaeus, Species Plantarum (1753) で、これは学名上の初出にすぎず食用の発祥年ではない
3ゲート
- 食材入手ゲート
- 在来(採取): 北欧・周北極域の在来低木 Vaccinium vitis-idaea の果実を野生採取。原産地では外来到来の律速がなく、氷期後の定着(およそ前9000〜前8000年)以降つねに入手可能
- 調理技術ゲート
- 生食のほか、高いベンゾ酸含量により加熱・砂糖なしでも長期保存できる(水漬け・すり潰し=rårörda lingon)
- 場ゲート
- 採取地=食卓。原産地北欧の狩猟採集・農村の家庭食で、入手(採取)と同時に食用が成立する。場ゲートは退化
各地への伝来 2
各地で食べ物として定着した時期の記録です。地域によっては、それに先立つ物理的な到来(観賞用など、食用より前の前史)が含まれることがあります。
- 前9000〜前1500頃 北欧 在来
- 前8000〜0頃 スウェーデン 在来在地栽培