食材から辿る / 旧大陸

乾パン(ハードタック) 素材 時期 C検証済

成立年代 77〜

乾パン(ハードタック)が、いつ・どこで食べ物として成立し、各地へどう伝わったかをまとめています。 原産地での成立を3ゲート(食材入手・調理技術・場)で示し、その後の各地への到来を記録でたどります。

古代地中海(ローマ世界)で成立した二度焼きの保存パン。文献初出=プリニウス『博物誌』(後77年)の『古いパンあるいは船用パン(vetus aut nauticus panis)』。ギリシア語 dipyros(二度焼き)等の先行例があり実際の成立はより古い可能性が高く年代に幅(初出≠発祥)。中世に panis biscoctus(=二度焼き=biscuit)と呼ばれ、英では1190年リチャード1世の艦隊糧食『biskit of muslin』の記録、近世〜18世紀に海軍の victualling 制度で標準糧食化。日本へは1842年の兵糧パン→明治陸軍の重焼麺麭→乾麺麭(カンパン)として定着

3ゲート

食材入手ゲート
小麦粉(大麦・ライ麦・豆粉の混合もある)・水・塩のみ
調理技術ゲート
律速。一度焼いた生地を低温で長時間もう一度焼き(bis coctus)水分をほぼ完全に飛ばす乾燥製法=カビ・虫害に耐え数か月〜年単位で保つ。この二度焼き乾燥の技法が成立要因で、古代地中海で確立(panis nauticus/後期ラテン語 bucellatum)
場ゲート
船舶・軍隊の糧食供給。ローマ期はオスティア等の港湾製パン所が艦隊・交易船向けに量産し、近世以降は海軍の糧食調達(victualling)制度が標準配給として組み込んだ。長期航海・遠征という需要の場が成立と普及を支えた

各地への伝来 3

各地で食べ物として定着した時期の記録です。地域によっては、それに先立つ物理的な到来(観賞用など、食用より前の前史)が含まれることがあります。

  • 77頃 地中海 技術発明加工
  • 1500〜1600頃 ニューファンドランド 植民地交易
  • 1842頃 日本 技術発明加工

乾パン(ハードタック)を使う料理 1

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